Domaine Rouxのワインとともに過ごす20人だけの贅沢な夜
季節は6月。まだ雪解け水の冷たさを残す阿寒湖のほとりにて、
なんとも贅沢なワイン会に参加してまいりました。
舞台は、阿寒鶴雅リゾート。
広がる大自然と洗練された設えが共存する空間で、
ワイン好きにとって垂涎のイベント、
ドメーヌ・ルー・ペール・エ・フィスを迎えた20名限定の特別な夜が始まります。
この出会いと余韻は、日頃からご贔屓くださっているお客様のお声かけがなければ、
きっと叶わなかったことでしょう。
初夏の空気に包まれながら、
静かに始まったこの夜の、
五感を澄ませる儀式の様子をブログ記事にしました。
サントーバンから届いた、5代目当主の情熱
この晩餐を彩るのは、
ブルゴーニュの老舗メゾン「ドメーヌ・ルー・ペール・エ・フィス」。
サントーバン村で150年以上続く名門ワイナリーの
5代目当主セバスチャン・ルー氏が来日し、
ご本人がワインを解説してくださる贅沢さ。
サン・トーバンの繊細な白、
シャンボール・ミュジニーの気品ある赤。
特級クロ・ド・ヴージョのすぐ隣に広がる小さな区画のヴージョ プルミエ・クリュ。
グラスを傾けるたび、北海道の大地と、
遥かフランスの村とがひと筋の香りで繋がっていきます。
提供されたのは、次の珠玉のラインナップ
- クレマン・ド・ブルゴーニュ ブラン・ド・ブラン エクストラ・ブリュット
- アリゴテ・アルバス 2020
- サントーバン プルミエ・クリュ・アン・レミイ 2022
- サントーバン プルミエ・クリュ レ・コルトン 2022
- シャンボール・ミュジニー レ・ザテ 2021
- ヴージョ プルミエ・クリュ・ レ・プティ・ヴージョ 2021
どの一本も、土地と家族の誇りが染み込んだ凛とした味わいでした。
テーブルに咲いた、北海道の初夏の恵みとのフランスの余韻
会場は、青と白の涼やかなテーブルコーディネート。
清流のように澄んだ空気と、
グラスを通して見える夕暮れの景色が、
この上なく贅沢な“ペアリング”となりました。
テーブルに並んだ地元食材を活かした見目麗しいフレンチの数々をご紹介します。
前菜

白糠酪恵舎のモッツァレラチーズと彩り野菜のバーニャカウダ仕立て
道東・白糠町の名匠チーズ工房「酪恵舎」のフレッシュモッツァレラに、色とりどりの旬野菜を添えて。
食欲をそそる温かいバーニャカウダソースでスタート。
魚介の冷製

阿寒サーモンと白身魚のマリネ ドレスガーデンスタイルのイメージ
2皿目の前菜には、透明感のある魚介にハーブや花々をあしらい、
美しく構成された“ドレスガーデン”風の前菜。
まるでお皿の上に咲くブーケのような一皿。
魚料理

黒ガレイと帆立貝のポーピエット 真っ白なムニエル仕立て サフラン風味のクリームソース
黒ガレイと帆立貝を繊細に巻き上げた“ポーピエット”に、
北海道産の真つぶを香ばしくムニエル仕立てで添えられていました。
魚介の旨味を包み込むように、
サフランの香り豊かなクリームソースが優しく全体をまとめ上げ、
一口ごとに、海の恵みと初夏の余韻が広がる一皿でした。
肉料理

北海道産和牛のステーキ ベアルネーズソース 鹿肉の軽いスモーク グランヴヌール風
濃厚な旨味をたたえた和牛と、
ほのかにスモークを纏った蝦夷鹿肉の二種盛り。
ソースの巧みさが肉の個性を引き立て、赤ワインとの相性も抜群。
チーズ
道東フロマージュ
地元・東北海道で育まれたナチュラルチーズを数種。
土地のミルクが持つ素朴で力強い味わいをそのままに。
デセール
ガトークラシックと季節の果物のコンポート 阿寒湖産蜂蜜のグラスを添えて
濃厚なクラシックガトーに、果物のやさしい甘み。
阿寒湖で採れる蜂蜜のグラスが、余韻に華を添える。
パン/コーヒーまたは紅茶付き
この北海道の「今」を丁寧に表現したコースは、
まさにワインの魅力を最大限に引き立てる舞台。
ワインも料理も、自然と人の技の結晶であることを改めて感じさせられました。
鶴雅リゾートのシェフそしてサービスしてくださったソムリエの方々。
そして、大西社長様。
美味しくて、素敵で、
楽しい時間でおもてなししてくださり
ありがとうございました。
食後は宿泊のお部屋へ。
和と洋が美しく融合したモダンなお部屋。
「こんな一夜があるから、また明日も頑張れる」そう素直に思えるお部屋でした。
お部屋の浴室は石造りの贅沢な仕様で、日頃の疲れをゆっくりと癒してくれました。
外には静かな湖と、夜風に揺れる木々。
人生の中に時折現れる、
ぽっかりと空いた「ご褒美」のような時間を与えていただきました。
その中で大切なのは、誰と出会い、
どんな気持ちでそこにいたか、ということ。
今回のワイン会も、まさにそのひとつ。
ただの贅沢ではなく、心の栄養になるような、
静かで確かな豊かさがありました。
ワインも料理も、そして旅も、人と人とが織りなす「時間の結晶」。
この一夜がまた、
私の中の味覚と記憶を
静かに豊かにしてくれることでしょう。
ご縁をつないでくださったU様。
心より感謝を込めて。
madam悠華
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