マダムの人間観察 「自由」の正体は、案外、逆にあるのかもしれない

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新しく『マダムの人間観察』作りました。
〜カウンターは人生劇場〜
人間って、おもしろい。
口では“余裕です”と言いながら、足は貧乏ゆすり。
SNSではキラキラしてるのに、実際は目が死んでる。

ここは斜里のビストロ、カンパネラ
今日もいろんな人生が、
ワイングラスの向こうでちょっとずつこぼれていきます。

マダムは今日も見ています。
観察力は国家資格より正確。
あなたの知らない「あなた」がここに、いるかもしれません。

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〜サラリーマンを辞めて起業する人は多いけれど、
サラリーマンに戻って“自由”になった男の話〜

 

これはよく聞く話で
「サラリーマンやってられない!」と叫んで起業する。
「上司が合わない」
「組織の理不尽」
「自由になりたい」
そう言って、
まるで高速道路をアクセル全開で突っ走るがごとく、
みなさん飛び出していく。

社長だー!
自由だー!
俺がルールだー!

 

けれど先日、カンパネラにふらりと現れたお客様は、
その「人生のハイウェイ」をなんと逆走していた。

逆走男性:『会社やめてサラリーマンになりました』
マダム:『は、はい?』

てっきり新しい会社でも立ち上げたのかと思ったら、
まさかの社長辞めて就職という、
まさかの「逆走組」。

でも、そこにいたのは、
社長の肩書きも名刺もオーラも脱ぎ捨てたような、
とんでもなく軽やかな自由人男性

その男性のお客様、もともと会社を経営していたそう。
立派なオフィス、スタッフ、責任、自由。
すべてを持っていたはずのその方が、
ある日、会社を畳み、
「サラリーマンになりました」と屈託なく笑ってる。

「今? いや〜、会議ないでしょ?責任ないでしょ?
僕のことなんて誰も気にしないでしょ?最高ですよ」って。

いまは、与えられた仕事をだけちゃんとやって、
週末は旅行して、
夜はぐっすり寝て。

毎日ノーストレスで
なにこれ、人生って最高じゃんっ‼︎て毎日思ってます」ですって・・・・。

まるで脱皮したてのセミかカニのような?
無邪気な子ども。

どう見ても20代の青年にしか見えない。
それに年齢聞いたら50代っていうからびっくり。
若い…!?
目の奥が澄んでいて、
楽しそうで
無邪気で
肌艶もよくて、
ノーストレスの少年。

「社長って肩書きが、いつの間にか僕を縛ってたんですね。
経営者時代には100キロ近く太っていたけど
食事に気を使って
野菜も肉も心込めて調理し
心から美味しいと思って食べて
40キロ近く痩せて
体調がすごく良くなって
自分のやりたいことやれて
人生ってこんなに楽しいって
サラリーマンになって初めて実感しました。」とのこと。

 

〜マダムの結論〜

自由とは、地位や立場の中にあるのではなく、
心の置きどころの話なのかもしれない。

人生は一方通行じゃない。Uターン禁止でもない

「起業すれば自由」
「会社員は不自由」
それは他人が決めたルート。
スキップで逆走する勇気、かっこいいじゃん。
それを「負けだ」とか「逃げた」とか言うのは違う。
「彼は選び直した」のだ。と思った。

自分の心にとって、本当に風通しのいい場所を見つけ
人生の面白さを手にしたのだと。

「逆走組」って、実は一番自由なドライバーかもね。

そんな固定観念をさらりと裏切るこの方の笑顔に、
私は思わず、グラスを拭く手が止まってしまった。

私も人生の逆走してみようかしら
マダム悠華

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